SSブログ

杉本苑子『海の翡翠』

歴史上の人物・事件を扱った小説で結末が分かっていても、
予想を超えたストーリー展開に引き込まれたのが、
杉本苑子『海の翡翠』(旺文社文庫,1986)。

久しぶりにブックオフに行ったら、珍しく旺文社文庫があったので、つい購入^_^;

内容を思い出せるよう、収録作品&主要登場人物をメモ(実在か創作か分らない人物は除く)

海の翡翠・・・高岳親王、平城天皇(安殿太子)、嵯峨天皇(神野王子)、藤原薬子、桓武天皇
みちのく戦記・・・安倍貞任、源義家、安倍頼時、藤原光貞、源頼義、藤原経清
朝焼け・・・俊寛
罠・・・源範頼
船と将軍・・・陳和卿、源実朝、大江広元、結城朝光、北条政子、北条義時

「朝焼け」と「船と将軍」は他にも有名な人物が意外な登場・活躍をしてて、
そこが両作品のメチャ面白いところなんだけど、ネタバレになるから書けない^_^;
表題作も爽やかで余情ある一篇だけど、両作品が何より面白すぎ(^^)
本書巻末「解説」における神谷次郎の言葉を借りれば、
どの作品も「その結末は歴史の示すところ」(本書251頁)ゆえ、
小説のゴールは読み始めて登場人物を見た瞬間に分かっちゃうわけだけど、
両作品はそこに至るまでのストーリー展開が予想を裏切り想像を超えるもので、
その奇想天外さやサスペンス仕立てに引き込まれ、一気に読了(^^)
コメント(0)  トラックバック(3) 
共通テーマ:

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 3

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。