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林芳正&津村啓介『国会議員の仕事』

移動図書館利用者の少なさに職員が気の毒に思えて借りてみた
林芳正&津村啓介『国会議員の仕事~職業としての政治』
(中公新書,2011)を読了。

林は大臣、自民党総裁選立候補、大昔に週刊誌で見た
山本一太参院議員と2世議員同士のバンドを組んで
ライブをしている時のグラビア写真などの知識しかない。

津村は岡山県選出の女性参院議員のスキャンダル報道で、
民主党県連幹部として名前と顔が出てたのは覚えている。

なお、手帳の記録では、08年4月に
姫井由美子『姫の告白』(双葉社,2007)は借りて読了。
忘れてしまい誤って借りないようメモっておく。

本書の読後感だが、意外にも面白かった。

林は理知的でその姿勢・性格も好印象
(山本議員とのバンド活動、
宇野首相の女性スキャンダルでの参院選逆風、
林義郎を宏池会所属とするが元は田中派だったことなど、
なぜ隠すのかしらとも思ったけど)。

津村は最初は自分語りかと辟易したが、その後の
地道な取り組みや政局場面での判断(大連立支持)等々、
共感できる部分は多かった。

林パートの次の件(75頁)は特に重要なのでメモ。

  彼ら[官僚]は、基本的に嘘はつかない。けれども、本当のことも
  言わない。たとえば、持ってきたペーパーに「・・・等」とあったら、
  必ず「この『等』は、具体的には何?」と聞かなければならない。
  往々にして、羅列されていることがらの何倍ものものが、
  その一文字に隠されているのである。

ただ、ちょっと気になった点もある。

津村パートの250頁では次のようにあり、

  [内閣府大臣政務官として科学技術政策も担当だったが]原子力や・・・
  のように専門性の高い分野については、政策の中身への直接の注文は
  最小限に止めるようと心がけ・・・

更に対談(281頁に2010年12月6日、14日とある)の章の272頁において、

林が次のように述べ、

  成長戦略を詳述することはしませんが、たとえば原子力発電、・・・
  といった、日本の高い技術力を生かした製品を、システムで売ることが
  重要だと、私は考えます。

津村も賛意を示している。

  ・・・成長戦略については、林さんのご意見と一二〇%同じだと申し上げ
  ていいと思います。

「あとがきにかえて」の末尾(284頁)は2011年2月付になってるけど、
本書の奥付には「2011年3月25日発行」となっているから、
大震災の直後に本書は店頭に並んでいたことになるのかしら。

この問題は小生には分からないけれど、とりあえずメモっておいた。

[追記160330]

林芳正と山本一太が一年生参議院議員の頃(林義郎も有力閣僚を歴任し総裁選にも出馬したが、
山本富雄も大臣や参院幹事長に就くなど有力な議員)、組んだバンド「Gi!nz」(ギインズ)が
1997年5月15日に渋谷で初ライブを行なった様子が当時の週刊朝日のモノクログラビアに^_^;

  しかし、今回のライブ開催にあたっては、村上正邦・参議院自民党幹事長ら長老議員から、
  「国会の会期中なのに不謹慎だ』と、しごく真っ当な批判も出ていた・・・

とか、更には当該記事は次のように〆られてて、あまり好意的な報じられ方ではなかった^_^;

  ちなみに、ライブは沖縄返還二十五周年の日に開かれたが、両議員の口からは
  沖縄のオの字も出なかったのであった。
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